夏の風
夏の生暖かい風を受けながら自転車に乗っていると、ふと子供の頃を思い出しました。
真っ黒な肌で小学校のプールへ通っていたあの時も、野球の練習の帰り道も、中学校の通学路の下り坂も、今と同じ夏の生暖かい風を全身に受けながら自転車に乗っていました。
あの頃の父親よりも年上になった今の自分が、あの頃と全く同じ感覚で自転車に乗っている。
自分の成長にも健康にも未来にも何の疑いも持たなかった、あの頃と同じ感覚。
気がついたら、自然にウキウキしていました。
いつもよりペダルが軽く、肌を焼く強い陽射しも心地いい。
身体の中からとめどなく元気が湧いてくる、あの懐かしい感覚。
夏の風と自転車が、私に大切なことを教えてくれました。
10年後も20年後も、この感覚を忘れないでおこうと思いました