不眠
仕事のストレスで2年前からあまり眠れないというTさん。
病院で睡眠薬を処方され、毎日ではないがずっと服用しているとのこと。
いつも通り自分自身をニュートラル(何の価値判断も持たない状態)にして、全身を観察します。
Tさんの身体が「ここ」と私に教えてくれたのは、横隔膜でした。
横隔膜の存在を意識しながら、肋骨の下縁から上腹部にそっと手を置く。
しばらくそうしていると、胸の辺りで止まっていた呼吸がお腹まで入るようになり、やがて全身まで行き渡るようになりました。
その次に身体が示してくれたのは胸の真ん中。
私は立ち上がり、Tさんの胸の真ん中に親指以外の4本の指を立てて触れました。
そのまま待っていると、私の指は強く深く入っていきました。
最後に示された場所は頭。
私の場合、仰向けになったお客さまの頭の下に両手を揃えて入れ、そのままリリースを待つことが多いですね。
頭が終わると、身体は次に触れて欲しい場所をどこも示さなくなり、この日の施術は終わりました。
翌日、Tさんからメッセージ。
久しぶりに睡眠薬なしで寝られたそうです。
1週間後に2回目の施術。
あれから睡眠薬は1度も飲まずに眠れていて、呼吸が自然に深く入るようになり、精神的にも楽になったそうです。
あと、メガネをかけると左側が上がっていたのが無くなったと喜ばれていました。
肉体は精神の影響を受け、精神は肉体の影響を受ける。
Tさんの場合は、肉体からのアプローチが精神にも良い影響を与えたようです。
不眠やストレスでお困りの方は、薬だけではなく、こういう方法を試してみるのもいいかもしれません。
今回の写真は本文とは全く関係なく、スイカの果汁をゴクゴク飲むふくちゃんでした。