施術者のマインド(私の場合)

前回の記事で、私が施術中に抱く「意図」について書きました。

今日はその続きで、施術者の「マインド」や「存在状態」について書いてみたいと思います。

施術家(治療家)になることを目指している方や、家族や大切な人に施術をしたい方の参考になれば幸いです。

ニュートラルさ

施術を受ける相手(お客さま)の情報は、その方が施術者と同じ空間に入った時、自然に伝わってきます。

「なんとなくこういう人かな」

最初はぼんやりとした印象。

それからお困りの症状や近況についてお聞きしてから、実際にお身体に触れると、少しずつその印象が明確になっていきます。

触れた手や会話を通して、色んな情報が入ってくることもあります(が、私が感じているのは主に身体の歪みや使い方の癖など。その人の深層心理やエネルギー的なこと、過去や未来のことなどはさっぱりわかりません。その辺を少し補ってくれるのが、名前であったり手相であったりします)。

それらの情報に対して、「良い・悪い」「好き・嫌い」「正しい・間違い」などの「ジャッジ(判断)」をせず、施術者は可能な限り「ニュートラル(中立)」であることが肝要だと思います。


なぜなら、相手の情報が施術者に伝わってくるように、施術者の思考と感情も、施術者の存在感や手を通して相手に伝わるからです。


何らかのジャッジをしている施術者の思考と感情は、相手に伝わると「ノイズ」になり、その「ノイズ」が相手の心身を緊張させ、力みやこわばりを生みます。

病院で順番を待っている時や、検査や診察を受けている時。或いは、学校や会社の面接を受けている時のことを思い出してみてください。

「悪いところを探される」

「良くない診断を受けるかもしれない」

「誰かに自分の価値を判断される」

これらのことを実感すると、多くの人にとってその空間は「安全」な場所ではなくなります。

当然それらは施術の邪魔にもなるし、かえって悪い結果を生むことにもなる。

「この病院と先生はいつも落ち着くわぁ」「今回の面接、楽しかったぁ」という人は、相当いい巡り合いをしていると思います。


そして、ジャッジだけでなく、他のあらゆる思考と感情もできるだけゼロにする。

「結果を出そう」という力みも、「施術後に何の変化もなかったらどうしよう」「リピートしてもらえるやろか」という不安も、

「この症状にはどの方法が効くだろう」「セミナーや学校で習ったことをやってみよう」という思考も、「なんかしっくりこないなぁ」「このやり方で合ってる?」という迷いも、

「イケメンやなぁ、ベッピンさんやなぁ、付き合いたいなぁ」という欲望も、わからないのにわかっているフリをする虚勢も、

施術者の手からちゃんと相手に伝わります。


施術者が陥りがちな、「自分は正しくて相手は間違っている」「私は知っていて相手は知らない」という思考パターンも、同様に排除した方がいいですね。


「私も正しいし、あなたも正しい」

「私も間違っているし、あなたも間違っている」

「私も知っているし、あなたも知っている」

「私も知らないし、あなたも知らない」

良いところを見る

とは言え、人間である私たちが、完全に好きも嫌いも良いも悪いも判断しない「中立な状態」になることは不可能です。

同様に、思考と感情をゼロにすることも。


では、どうすればいいのでしょう?


私がオススメするのは、相手の「良いところ」だけを見ることです。

具体的には、相手の悪いところや病変は見ずに、健全なところや可愛いところ、高く評価できるところ、独創性やユニークなところだけを見るようにする。

嫌な部分や自分に合わないところがチラッと見えても、そこは注視せず、また良いところだけに目を向ける。

例えば、香害のニオイがきつくても、ワクチンのシェディングを受けそうになっても、良いところや愛すべきところに目を向けていると、身体の影響はかなり減ります(もちろんマスクは必須ですが)。

良いところだけに注目していると、自然に会話の内容もそういうものになります。


どうしても良いところが見えない時は、その人のことは見ずに、相手も視界に入れつつ部屋にある他のものを見るか、相手を含めた部屋全体をピンボケ写真のようにぼんやりと眺めるか、無になる。

逆に、良いところだけが見えすぎて、相手を異性として意識してしまう場合。あるいは、性の対象として見てしまう場合。

これも同様に、部屋にある他のものを見るか、ピンボケ写真にするか、無になる(笑)

施術の時にその感情は、脇に置いておいた方がいいですね。

尊重

その上で、身体の状態も、生き方も、思考も、癖も、価値観も、全て「尊重」する。

なるべくそれらを無理に変えようとしない。

繰り返しになりますが、施術者や治療家が陥りがちな「自分は正しくて相手は間違っている」「私は知っていて相手は知らない」という思考パターンから脱却することです。

何らかのアドバイスをする時は、「私はこの方法が良いと思っていますが、あくまでも私の好みです。もし良かったら試してみてください」程度に済ませる。

食品添加物、小麦粉、植物油、合成洗剤、柔軟剤、洗剤のような成分の歯磨き粉(フッ素入りも同様)、飲む必要がない薬、ワクチンなどについても、「出来れば食べない方が、使わない方がいいですよ」と柔らかくお伝えするようにしています(新型コロナワクチンの時は強く伝えましたが)。


そして、自分自身のことも尊重する。

しんどい姿勢で施術をしない。施術中に肩がこったり腰が痛くなったら体勢を変える、方法を変える。

会話の内容が不毛過ぎて聞いていられなくなったら、話題を変える、一旦その場を離れる。

相手の不調の責任を取ろうとしない、自分を消耗させない、など。

相手だけでなく、自分もリラックスできるように施術を進めることが大切です。


「この人は、こういう存在状態を選択をしている神」

「私は、こういう存在状態を選択をしている神」

「あなたも神で、私も神です」

私の施術のやり方

私の施術のやり方は、HPやこのブログで何度も書いているので、ご存知の方も多いかもしれません。

私の場合、思考はほぼ使わずに「感覚」だけで施術をしています。

身体のどの部位を調整するかは、お客さまに触れて静かに待っていると「感覚」が導いてくれます。

「ここだ」と感じたら、その部位へ行って触れる。

触れてしばらく待っていると、力をかける方向と強さを「手」が教えてくれます。

時には、力をかける方向がミリ単位で刻々と変わり、必要とされる力の強弱も同じように変わる。指先を使って点で圧をかけた方がいい時もあるし、手のひらを使って面で触れた方がいい時もある。

これらを教えてくれるのは、全て「感覚」です。

「感覚」というのは本当に「偉大なセンサー」で、私にとっては「カーナビ」に近い存在です。

この「感覚」を起動させるためには、「リラックス」や「静寂(会話をしていても心が静かならOKです)」や「ニュートラル」は欠かせない要素。

「愛」と「気楽さ」と「ユーモア」もあると、尚良しです。

そして、「自分を導いてくれる感覚が在る」という「確信」も。

それら以外の余計な思考と感情は「感覚」を鈍らせるので、このやり方をするようになってからは、自然に持たなくなりました。


それでも、お話好きな方とは施術中に会話もしますから、当然そこで思考と感情は動きます。

笑ったり、驚いたり、同情したり、何かを思い出したり、考えたり。

会話で思考と感情が作動していても、同時進行で施術中の「感覚」を静かにモニターできるようになると、笑いながらでも質問の答えを考えながらでも施術はできます。

「会話に使う意識」と「施術に使う意識」を分けるイメージですね。

これは、自動車の運転に慣れた人が、運転しながら景色を楽しんだり、飲食をしたり、カーナビを操作できるのと同じで、経験を積んだ施術者なら普通にやっていることだと思います。


「自分の思考と感情は、全部お客さまに伝わっている」

「どうぞ見てください」

ぐらいの覚悟があると、気楽に施術ができます。

お客さまと施術者の双方が、尊重や愛や気楽さを感じられる時間を共有できたら、最善は必ずおこなわれると思います。






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