スタンダードな道から外れる

がん検診を予約しているというお客さまから、「毎年検診の時期になるとドキドキするんです」という声をお聞きします。

病院でがんと診断されて、お医者さんの指示通り「標準的ながん治療」を受けることを決めたお客さまは、「抗がん剤の副作用が怖い」と仰います。

「不安なら、やめてみてはどうですか?別の方法を選んでみてはいかがですか?」

「でも、お医者さんの言うことに従わないと、もっと不安だから」

「そうですか。じゃあ、仕方がないですね(笑)」


私たちは何かと「社会的に標準だとされている道」を選択しがちです。

何だったら、他の選択肢を一切無視して、この「スタンダードな道」を選んでしまう。

例えば、義務教育を受ける、大学へ行く、資格を取る、会社員や公務員になる、会社を辞めても起業せずに転職する、毎年健康診断を受ける、ワクチンを接種する、がんになったら病院で標準的な治療を受ける。

そういう「みんなが選んでいる道」を選択すれば、なんとなくだけど安全に生きていける気がする。何か困ったことがあっても、国や社会や誰かが助けてくれそうな気がする。

「ちゃんと学校を出たんだから、どこかの企業には勤められるだろう」

「国家資格を取っておけば、食いっぱぐれはないはず」

「毎年健康診断を受けておけば、自分では気づけない病気をお医者さんが見つけてくれて、最善の治療法を示してくれる。だから安心」

「がんになったら、お医者さんがエビデンスの確かな治療を選択してくれるだろう。まかせるしかない」

「みんなコロナワクチンを打ってるし、政府が推奨しているんだから、安全で有効に決まってる」

特に中高年の世代は、こういうスタンダードな道を無条件に選んでしまう方が多いかもしれません。

スタンダードのレールから外れた選択をすると、必ず「自己責任」という言葉がついてくるから怖いんですね。

「そんな不安定な道を行くよりも、みんなが歩いている安定した道を選びなさい」

幼い頃から周囲の大人や学校や社会に信じさせられて、その社会意識にどっぷり浸かったまま、大人になった今もそれを信じ続けている。

でも本当は、どの道を選んでも「自己責任」なんです。自分のお尻を拭けるのは自分しかいない。

今の教育はどうか知りませんが、私の頃は、お金や税金の仕組み、起業の仕方や確定申告について中学でも高校でも全く教わらなかったので、卒業後の選択肢は進学か就職の2つしかありませんでした。

言葉はキツイですが、洗脳と言えば洗脳です。

かつての私もその洗脳にどっぷり浸かっていて、スタンダードな道から外れることに対して漠然とした怖れを抱いていました。要は知らないから怖いんです。

しかし、いざスタンダードな道を外れてみると、「あれ?何も怖いこと起こらへんやん」と気づけました。

医療について言うと、そもそも自分の身体の不調は自分で感じられるので、健康診断を受けるのは10年以上前にやめました。毎年届くがん検診の案内も読まずに捨てています。検診代の公的負担や、この案内の印刷や郵送に使う税金が本当にもったいない。

ワクチンは打たないし、病院に行くのは歯医者さんに年に1度行くか行かないか程度。

もちろん、大怪我や自分ではどうしようもない不調に見舞われたら病院のお世話になると思います。

「え?もしも、がんになったら?既にがんだったら?毎年健康診断に行っておかないと怖いじゃないですか」

時々お客さまとこんな会話になりますが、そもそも病院に行かないので、「あなたはがんです」と診断される機会が私にはありません。

これはラッキーなことだと思います。

毎日何千、何万と発生しては免疫機能によって処理されている「がん細胞」を、たまたまお医者さんに見つけられでもしたら、もう大変です。

「山田さん、あなたはがんです」

「ガーーーン!!」

「幸いまだ早期なので、手術はせずに抗がん剤治療でいけますよ」

「せっかくのご提案ですが、それは遠慮しておきます」

「なぜですか?このまま放っておいたら、がんはどんどん大きくなって手遅れになりますよ」

「ご心配ありがとうございます。でも、私は大丈夫です。もっと安全な他の方法で身体を治します」

「そうですか。残念です」

健康診断やがん検診でがんの診断を受ければ、いくら元気な私でも精神的に大きなダメージを受けます。

頭では「大丈夫だ」とわかっていても、ずっとがんのことを考えてしまうでしょう。こういうネガティブな精神状態は、がんを処理する自然治癒力の邪魔をします。結果、消せるはずのがんも大きくなる。

一方、健康診断やがん検診を受けなければ、お医者さんにがんも見つけられないし、お医者さんと私にとって不毛な会話をしなくても済む。

仮にがんがあったとしても、私が知らない間に身体がちゃんと治してくれる。

知らぬが仏。

だから、「あなたはがんです」と診断される機会がないことはラッキーなんです。

スタンダードな道が正しくて安全なのかというと言うと、実はそうではないことも多いですから。

意外とみんなが選んでいるスタンダードな道から外れてみると、視野が広がって自由になれたりします。

全ての選択は、自分の心で決める。

これが一番当人にとって正しい選択になると私は思います。



くらし

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